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最新の哲学 No16
前回で人の性格を二っに分けると述べましたが、これは極端な分類であることを御理解
ください。
まず外向的(A型)の人は、その興味、関心が人間の皮膚の外に在る物に向けられます。
外に向かうという点で外向的であり、これをA型とします。
その対象物はと言うと、これはたくさんありますが象徴的に言えば「お金」というもの
になると思います。
つまり物に対する欲求が強い人はA型ということになります。
もう一っのタイプはと言うと、内向的なB型です。
このタイプは基本的に自分の体以外には関心はあまりなく、自分の体(物)と自分の中にある精神の働きに対して異常な関心を持っています。
なぜ二っのタイプが成立するのかというと、その人の興味関心の対象は脳内に蓄積された記憶としてのこります。(インプットの結果)
つまりその対象に対するプラスの記憶とマイナスの記憶が蓄積されるのです。
ここで以前に説明した「心の働き」の定義を思い出してください。
「過去の記憶を呼び起こすことによって、現時点では存在しない未来を自分に説明する。(実感させる)
これが心の働きの定義です。
するとどうなるのか?
プラスの記憶の蓄積が多い人は、そのプラスの記憶を思い出して自分の未来を自分に
説明する(実感させる)からハッピーな気分になつて、ストレスとは無縁です。
一方マイナスの記憶の蓄積が優勢な人は、マイナスの記憶を呼び起こして自分の未来を説明(実感させる)のでアンハッピーになり、これがストレスになるのではと考えます。
ですからストレスをなくそうと思えば、プラスの記憶の蓄積>マイナスの記憶の蓄積
にすれば良いことになります。
ですので問題は「過去の記憶の呼び起こし方」にあるのです。
これが過剰に呼び起こされると、過剰な不安、心配を作り上げることでストレスになります。
これらの原因はつまり、自分の価値の未来の結果がどうなるのかが「よくわからない」に求められます。
要するに「よくわからない」から心の中が疑心暗鬼になって、想像力が勝手に拡大(膨張)するからです。
けれどもこの想像力の拡大(膨張)は実体がないので消滅させるのは簡単です。
「ようくわからない」が何であるかがわかれば(理解されれば)一瞬にして消えます。
これらのハッピーな結果は、外からの情報として再び我々の中にインプットされ、プラスの記憶の蓄積に加算されてマイナスの記憶の蓄積との差を縮小させることになります。(その結果ストレスが起こりにくくなります。)
これらのプロセスをまとめると以下のようになります。
「よくわからない」⇒「想像力の拡大」⇒「強い不安(二次的ストレス)」
↑
理解する
「よくわからない」⇒「想像力の拡大」⇒「強い不安(2次的ストレス)」
となって「よくわからない」を理解すれば下段の赤い字はなくなり次のようになります。
「よくわかる」⇒ 「単なる想像力」⇒「単なる不安(単なるストレス)」
これでストレスが軽減されることになりました。
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最先端の哲学 No15
これの一っ前のブログはNo14です。
いままで述べた説明は、いわば「平面的表現」です。
「ああそうですか。なるほど。」でおわります。
ですから、そうではなくもっと「リアル」に表現する必要があります。
つまり「立体的表現」です。
そのためには「よくわからない」という概念を導入することが必要になると思います。
その代表的なものは「未来の結果」です。
たとえば試験の結果がもうすぐ発表されるとすると、十分自信はあるけれど、「もしかしたら自分の答案を採点する人が二日酔いで間違って低くカウントするかもしれない。」
道に置いてあったカバンに近ずいたら、中から時計にカチカチという音がすると「もしかすると時限爆弾が仕掛けてあるかもしれない。」
ホテルに帰って自分の部屋の前にくると、中から変な物音がする「もしかするとドロボーが中にいるのでは」
1億円の宝くじにあたった。当選番号の券を今夜どこに保管するかさんざん迷ったあげく自分の腹巻の中に隠すことにした。
おかげでその夜は一睡も出来なかった。というのが「過去の記憶を呼び起こして、現時点では存在しない未来を自分に説明している。」のその「説明」に相当するのです。
このように、自分の価値のある未来の事柄が「よくわからない」と疑心暗鬼になって想像力が暴走するため「強い不安」が発生します。
これが前にも説明した「2次的ストレス」というやつです。
この「よくわからない」が想像力を拡大させて「強い不安(2次的ストレス)」を発生させるのだから、想像力の拡大(疑心暗鬼)を起こさせないようにすれば強い不安(2次的ストレス)も起こらないということになり「めでたし、めでたし」となると思います。
この場合の想像力は実体のない風船みたいなものですから、消滅させるのは簡単なのです。
「よくわからない」から「想像力の拡大」が起こって「強い不安(2次的ストレス)」が起こるから、最初の「よくわからない」を理解すれば(よくわかるようになれば)
残りの二っも消滅してしまいます。
そのためには、人間の性格を二っに分ける必要があります。
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今までこのブログを真剣に読んでくださる方がいるとすれば、間違いなくその人は変人です。
もし連絡をくださればいつでも「変人認定証」をさしあげます、と言うのは半分冗談ですが、ブログの最初で盛大に打ち上げた目標の「人文科学の復権」はいささかトーンダウン気味のような感じがしないでもないので、もう一度トライしてみようと思います。
このブログの理論のポイントは、ずばり「現在」です。
すべての事柄は「現在」で起こります。(しかもそれは全て未来の事柄です)
それからもっと重要なことは、あなたの一生も全て「現在」の中にあります。
ということは「あなたはこの世界の主人公」なのです。
金持ちか貧乏かは別にして。
ゆえにストレスを考える場合「現在」から出発すべきなのです。
「現在」という言葉が出てくれば当然「未来」「過去」も出てくるでしょう。
厳密にいえば「現在(現時点)」においては未来は存在しません。
なぜなら時間が経過していないからです。
同じように「現在(現時点)」において「過去」も存在しません。
なぜならもう時間が経過してしまっているからです。
というのは時間が経過すると、その時点でその過去は未来になるからです。
つまり「現在」から時間が経過してその経過した部分は当然「過去」になりますが、
次の「現在」においてその「過去」を認識しようとすると、その「過去」は未来の事柄
になるからです。
けれども「過去」は脳の中で記憶として蓄積されます。
これで厳密な「現時点」では次の事が言えます。
「現時点」では「過去」も「未来」も存在しません。
残るのは「現在」と「膨大な過去の記憶の蓄積」なのです。
前にも言いましたように、全てのものは「現在」に存在します。
もちろん心(心の働き)も現在に存在します。
従ってこの二っで心の働きを説明すると次のようになります。
「過去の記憶を呼び起こすことによって、現時点では存在しない未来を自分に説明(感情的説明)しているのです。」
この説明(感情的説明)が過剰になることが、いわゆるストレスではないかと思うのです。
今までのその人の過去の記憶の蓄積の内訳が「プラスの記憶の蓄積がマイナスの記憶の蓄積が少なければ」その人の未来への説明(感情的説明)はマイナスになりストレスも大きいものになるのではないでしょうか。
このことを解決するには過去の記憶の蓄積の内訳を「プラスの記憶の蓄積がマイナスの記憶の蓄積より多くなれば」良いことになります。
その方法を述べたのがこのブログに書いてある理論です。